地方のお寺では、住職の後継者がいない話をよく聞くようになりました。
妻の伯母の菩提寺(故人・先祖の供養を託すお寺)も、10年以上前から住職が不在で、僧侶ではない管理者が居るのでお参り自体は可能ですが、読経は別のお寺の住職にお願いする状態が続いているそうです。
妻の伯母(享年90歳)の葬儀は10月8日で、その後私が香典返しを手配するために、喪主(妻のいとこ)の自宅には何度か訪問していたのですが、49日の法要は自宅ではなく、この菩提寺で勤めるということで、当日私たち親族は菩提寺に直接向かったのです。
住職不在とはいえ、本堂はきちんと整備されていましたし、代行で来て下さった住職からは、大河ドラマ「麒麟が来る」のエピソードを交えた法話が聞けたこともあり、とても満足な49日法要でした。
伊藤嘉章
このニュースを聞いたときに、真っ先に思い出したのが、6年前に韓国で起こった悲しい海難事故です。
この「セウォル号沈没事故」は、2014年4月16日に修学旅行の高校生325人ほか、計476人の乗船者のうち、死者299人、行方不明者5人を出した大惨事でした。
韓国の政府にも、船会社や乗組員にも人命救助の意識が欠けているようで、日本ではこんな悲惨な事は起きないと当時から言われていました。
今回の香川県の事故は、それを証明するかのごとく、小学6年生の修学旅行で計62人の乗船者が全員救助されたというものです。
漁業者や海上保安庁の救助が的確であったことに加えて、小学生たちの冷静な行動がたいへん注目されました。
ふだんの学校における「水に浮く訓練」などが功を奏したそうです。
何はともあれ、無事で良かったと思います。
伊藤嘉章
宗教色を全く感じさせない形の葬儀で、叔父(父の妹の夫)を送りました。
フランクシナトラの歌う「マイ・ウェイ」をバックに、マイ・ウェイの日本語訳を朗読する演出が、ダンディな叔父(享年79歳)のこだわりだったそうです。
エンバーミング(遺体衛生保全)も施して、こだわりの衣裳をまとっての入棺です。
僧侶や宗教者は、だれも登場しません。フランクシナトラのBGMが流れる中、弔問者は次々と献花にまわります。
葬儀社の人に聞くと、「大阪府内の全館で1割ぐらいの喪家さまが、今回のような自由な葬儀を選択される時代です」ということでした。
伊藤嘉章